- 食料は災害が起きてから
どのぐらいの時間で
届きますか? - 避難所によっては、1日で到着します。迅速な対応が可能となったのは、依頼がなくても物資をすぐに送る「プッシュ型支援」のおかげです。ただし、実際には、被災者の手元に食料が支給されるのは3日間=72時間と言われています。避難所は混乱状態にあるため、食料を含む救援物資をトラックから荷下ろしする人材が揃っていないなどの理由からです。
- 支給される食料は、充分な量が
確保されているのですか? - はっきりとは言えません。備蓄品(食料)は地域の人口全員分を用意しているわけではないからです。過去のケースには、1家族に対しておにぎり1つということもあったそうです。
- 炊き出しはありますか?
- あります。ただし、非常時には衛生面の管理が困難なため、食中毒の危険性があることを念頭に入れておいてください。とくに、おにぎりなどは手の洗えない状況で食べる場合が考えられますので充分に注意してください。
- ふだんの食生活とは異なる災害時。
体調の変化はどのようなことが
予想されますか? - 歯が磨けない、十分な食事ができない状況では「唾液」が出なくなります。唾液が出なくなると免疫力が低下し、感染症にかかりやすくなってしまいます。とくに免疫力が低いお子様は充分な注意が必要です。
- 避難所で注意することは?
- 避難所などでは複数人との生活が続きますので、病気に感染する確率が高くなります。風邪やインフルエンザ、食中毒などの予防をしてください。対策として、マスクや衣類の確保などはあります。また、日頃から「免疫力」を低下させない体調の整え、食料の備えなど、自分の体質に合わせた健康維持の対策を意識しておくことが求められます。
- 災害時にはどんなものが食べられますか?
- 備蓄品の多くは、「水」「カップラーメン」「米」「カップ麺」「レトルト食品」などです。しかし、これらを食べるには「水」と「火(または電気)」が必要となります。ライフラインがストップしてしまった状況で食べられるのは「乾パン」ぐらいになってしまいます。
- 乾パンだけではダメですか?
- 乾パンなどしか食べられない状態では「ミネラル(塩)不足」になります。通常、体内の塩分濃度は0.9%が適切なのですが、水分ばかりを摂取すると体内の塩分濃度が低下していきます。すると、体調が悪くなったり、ストレスを感じやすくなります。そして、浸透圧の関係で水分が体内から外へ出やすくなり、水分を摂取していても「水分不足」に陥ります。そのためにもミネラル(塩)を摂取することが大切です。食塩がある場合はそのまま食べたり、食塩水にして飲むと良いでしょう。梅干しはその点、美味しくミネラル(塩)を摂取できることが大きな特徴でもあります。
- 災害時に心がけることはありますか?
- 体と心の健康維持です。余震などによる緊張状態からの「睡眠不足」や「ストレス」「免疫力の低下」は被災時の大きな敵になります。それらを緩和し、体調を整え、精神的安定を保つことが健康維持のために必要です。梅干しに含まれる「クエン酸」は疲労回復や緊張緩和の効果があります。「ミネラル」も梅干しを食べて不足しないようにできるので、健康維持の助けとなります。また、味噌などの発酵食品も疲労回復の効果があると言われています。味噌は味噌汁にして飲むとよいでしょう。「温かいもの」を食べることは精神的な癒しにもなるためオススメの食品です。
- 日頃からできることはありますか?
- 「ローリングストック法」という方法があります。これは、せっかく防災食を備えても、知らぬ間に賞味期限が切れることを予防する方法です。賞味期限に合わせて、日頃から防災食を食べる習慣をつけて常に循環させながら新しいものを備えておくようにします。日頃から食べ慣れておくことによって、被災時の精神的安定へとつながる効果もあります。